子どもが生まれて4か月、そろそろ互いの両親への顔見せもかねて、8泊9日の地方行脚を行った。
3~4か月のギリギリ首が座った乳児を連れた移動は不確定要素との戦いで、事前準備が全て。つつがなく旅を終えるために収集した情報、実践した感じた点をまとめておく。
それにしても途中の新幹線で俺たちの席に我が物顔で座っていた爺さんは許さん、絶対にな
結論:事前準備が全て、チャイルドシートは新基準
旅に出る前に旅は終わっている。乳児連れの移動は事前準備が全てで、子どもが起こすトラブルを先回りしてつぶしておくことが最も重要になる。特にモノ(ミルク/おむつ/チャイルドシート)、情報(座席予約)を押さえておくことで、子どもの調子に合わせてスムーズに対応できる。
後述するがチャイルドシートは新基準の方が良い。コスパ的にも実質変わらない上、自分の子の命は金に換えられない。
新基準はざっくりいうと、側面からの衝突にも対応した、より安全性を重視した基準。2024年以降は原則こちらの基準のシートベルトが生産される。壊れた商品さえ掴まされなければ中古で十分なので、メルカリやジモティを巡回しておく。
事前準備(モノ)
移動時間に合わせてミルクを用意する
この時期の子どもは3~4時間に一度授乳を必要とする。移動時間に合わせて必要な回数+1回分のストックを用意しておくといい。
外出直前に保温マグに熱々のお湯を入れておけばしばらく持つ。長時間にわたる授乳の場合、保温マグにお湯を入れていても冷えてしまうことがあるので注意。調乳のためのお湯を調達できる場所を事前に調べておくと安心できる。
また、いろはすは調乳の湯さましに使えるらしい(公式)。いろはすサマサマ。
我が家の授乳セット(移動4時間ver)はこんな感じ
- 哺乳瓶用インナーバッグ:粉ミルク150gを充填済み
- 哺乳瓶:上記哺乳瓶用インナーバッグを装着済み
- お湯:保温マグに入れる
- 湯さまし:小さい水筒に入れる
- 予備乳首
- 粉ミルク:150gを予備
1回目の授乳ではインナーバッグに入れたミルクで調乳し、2回目の授乳ではインナーバッグを外して同じ哺乳瓶に予備乳首をつけて粉ミルクを充填して溶かし授乳する。
余裕のあるおむつストック、替えの服を常備する
ミルク同様おむつストックも余裕を持った準備が必要。
また、いつ何時お漏らしをするかわからないベイビーのために替えの服やタオルを用意しておくと安心。においの漏れないパン袋などごみを捨てる用意もしておくといい。
これらはミルクと違って出る直前に用意する必要がないので、外出用バッグに多めに入れておいてもOK。おむつも詰め込めばそんなにかさばらない。
チャイルドシートはリセールも考慮すると新基準が賢明
上記に挙げた消耗品ではないが、車で移動する場合はチャイルドシートを買う必要がある。
チャイルドシートには旧基準と新基準があって、違いは簡単に言うと以下の通り。
項目 | 旧基準(R44) | 新基準(R129) |
---|---|---|
適用基準 | 体重による分類 | 身長と体重による分類 |
側面衝突試験 | 試験なし | 側面衝突試験を導入 |
取付方法 | シートベルトやISOFIXが選択可能 | ISOFIX装着が原則(新生児から4歳未満の子供向け) |
安全性 | 基本的な安全性基準 | 頭や首の保護が強化 |
使用期間 | 2024年以降、新規生産終了へ | 今後はこちらの基準が主流 |
ISOFIXは、車のシートにチャイルドシートを安全かつ簡単に取り付けるための国際規格。車両にあらかじめ設置されている固定用金具に、チャイルドシートを直接取り付けるシステムで、シートベルトで取り付ける従来の形とは異なる。
ケチって旧基準のものを買うのはやめろ。理由は以下2点。
- 新基準を購入してもリセールで損しない(旧基準はリセール見込みが低い)
2024年以降は新基準のチャイルドシートが基本的に生産される。今後新基準のチャイルドシートがバンバン出回る中、旧基準のチャイルドシートを売っても買う人はいない。売れない旧基準のチャイルドシートを買って捨てるより、新基準のチャイルドシートを買ってリセールする方が使用感も安全性も良いうえにお財布にも合理的。 - 子の命は金に換えられない
詳しい説明は不要。
事前準備(情報)
出発前に休憩地点をアプリで確認
パパマママップをダウンロードして、旅程に合わせて近くの授乳室を把握しておく。
もちろん授乳室がないところに滞在することも考えられるのが、事前にそういった場所を知っておくことで、当日前もって授乳室が近くにあるところで子供のあれやこれを済ませておくことができる。
安心して授乳やおむつを替えられる場所は思ったより少ない。特に地方に行こうとすると尚更少ない。本当にない。
出先でテンパりたくないならセーブポイントの確認は必須。
飛行機は座席確保が命
飛行機は事前席予約をしておく。特に授乳室が近く、通路側の席を押さえておくのがポイントになる。
おむつ替えや授乳がしやすいだけでなく、離陸や着陸の際の轟音や高低差がイヤでギャン泣きする子どもをなるべく立って揺らしたりできる環境がベスト。機内で泣き続ける子を自席に座りながらあやし続けるのはかなり周りの目が痛い。必ず離席したくなる。
座席についたら用意しておいたおむつ、授乳セットを足元に降ろしておくと何かとスムーズ。
ついでに、空港では大体ベビーカーを貸してもらえる。ベビーカー持ちの場合はさっさと荷物預かりにベビーカーを預けて空港内で身軽になるのがおすすめ。
新幹線は特大荷物スペースつき座席一択
飛行機同様席を予約することになる新幹線だが、特大荷物スペースつき座席を予約するのがマスト。
特大荷物スペースは新幹線の車両最後尾席に用意してある荷物置き場で、このスペースは事前に対応する座席を予約しておかないと使えない。よく外国人が無断でこのスペースを使って揉めている、勘弁してくれ。
荷物預かりを使える飛行機とは違って新幹線はベビーカーを預けることができない。また、長距離移動ではキャリーケースやボストンバッグのような大きな荷物が邪魔になる。授乳やおむつ替えで立ち歩くことの多い車内で、足元はなるべく空けておきたい。
ちなみにこのスペースを使わず、足元にベビーカーをおいて過ごした時は最悪だった。ベビーカーのフレームが足や服に絡む絡む、ストレス極まりない。
移動中は用意したものを手元に置いておく
おむつセットや授乳セットはポーチにまとめておけば、移動が始まってすぐに大きな荷物を手放してポーチを手元に置いておくだけで何かあったときにすぐに動ける。ギャン泣きの赤ちゃんを横目にごそごそ大きなカバンからポーチを探すのはかなりしんどい、周りの目も痛い。
飛行機:離陸のタイミングで授乳開始する
可能であればミルクの時間を調整して、離陸のタイミングで授乳を開始できるようにしておくといい。気圧の変化や轟音をミルクでかなり誤魔化すことができる。
移動手段:新幹線と飛行機で選べるなら新幹線
これに関しては個人的な感想で人によるけれど、自分は新幹線派。
飛行機の方が新幹線よりも搭乗手続きや待ち時間など面倒な点も多い上、最も気になるのは周りの目。新幹線の場合、泣き始めた子どもをすぐに車両間のスペースや多目的室に連れていくことができるが、飛行機は泣き始めたが最後、どこにも逃げ場はない。特に国内線では離席できる時間はほんのわずかで、多くは席に縛り付けられたまま過ごすことになる。
ただ、新幹線では周囲の方々とのご一緒の時間が長い。ギャン泣きが収まらないときにより長時間ストレスをかけることになりこちらもしんどいし、頻発すれば「またか」と思われるのもつらい。泣き始めたらすぐ離席する方が気持ちが楽。
とはいえ、移動中の周囲の人の95%は好意的な目で見てくれる。想像するより、心配するよりも周りの人は優しい。捨てたもんじゃない。
子連れの移動は周りの目との戦い
子は泣く。必ず泣く。
泣き始めた子を前にイライラするのも、周りの目を気にしてオロオロするのも、親として避けたい。そんな姿は見せたくない。
子泣きを想定して準備しておくだけで移動中のトラブルはかなり回避、抑制できる。準備の上でどっしりと構えている親がかっこいい。